取扱いについて
レンズを取扱う前の注意事項
- 眼やレンズにキズをつけないように爪はいつも短く切ってなめらかにしてください。
- レンズに触れる前には、手を石鹸でよく洗い、水道水で充分すすいでください。
- お化粧は、「レンズを着けた後」にしてください。化粧品成分が指先からレンズにつかないようにするためです。
コンタクトレンズに付着する汚れについて
コンタクトレンズは、直接角膜の上にのせて使用するため、様々な汚れが付着します。
化粧品成分
アイメイク(アイライナー、マスカラなど)のみならず、基礎化粧品やUVカットの下地、ハンドクリームも含まれます。
アイメイクなどが付着するとラメなどが付着します。
レンズ装用のまま、目の周りのクレンジング剤使用で、一度溶けた成分がレンズに付着すると固着することもあります。
指先の脂質
指紋状の汚れなどは、手洗い不足で指先に残っている脂質が付着します。
手洗い後であっても、装用時にまぶたを触ったりしても付着することはあります。
涙液成分
涙液成分のタンパク質、カルシウム、脂質なども付着し、レンズケアが不足していると、固着することがあります。
アレルギーなどで汚れやすい場合もあります。
これらの汚れは、取扱い前の手洗い不足や、メイク時にうっかり化粧品成分をつけてしまったり、アレルギーなどの症状があるなどの原因でついてしまう事があります。
日常の装用でも、外した後のレンズには付着物はありますので、外した直後に適切なケアを行う事で軽減したり、解消することが出来ます。
※図はイメージです。
ハードコンタクトレンズの
取扱い方法
注意点
出荷用容器から初めてレンズを取出して使用する場合は、水道水で十分に洗浄してから装用してください。
レンズの着け方
左右のレンズのときも、利き手の人差指にレンズをのせて、着ける方法
- 右のレンズを利き手の人差指に、凹面を上にしてのせます。
- 顔が鏡と平行になるようにして鏡を見ます。
- 利き手の中指で下まぶたを下げ、もう一方の手の人差指で上まぶたをあげ、眼を開けます。
- レンズをゆっくり眼に近づけ黒目にそっとのせます。
- レンズから人差指をゆっくりはなします。
- 左のレンズも同様に繰り返します。
レンズを着けるとき、眼に強く押しつけたり、爪をたてたりしないでください。
レンズが正しく装用できているかをご確認ください。
右のレンズは左手の人差指、左のレンズは右手の人差指にのせて、着ける方法
- 右のレンズを左手の人差指に、凹面を上にしてのせます。
- 顔が鏡と平行になるようにして、鏡を見ます。
- 右手の親指と人差指を、まつ毛のはえぎわにあて、眼を大きく開けます。
- レンズをゆっくり眼に近づけ黒目にそっとのせます。
- レンズから人差指をゆっくりはなします。
- 左のレンズは右手の人差指を使い同様に繰り返します。
レンズのはずし方
目尻を人差指でひっぱってはずす方法
目尻への人差指のあて方には、指をヨコにあてる方法Aとタテにあてる方法Bがあります。
- 鏡を見ながら、眼を大きく開けます。
- レンズをはずす側の目尻に人差指をあてます。
- そのまま、耳側やや上方へ目尻をひっぱります。
-
目尻をひっぱったまま、まばたきをするとレンズがはずれます。はずれたレンズはもう一方の手のひらで受けます。
指や爪が白目にふれないようにしてください。
両手の人差指を、上下のまぶたのふちにあてて、はずす方法
- 鏡を見ながら、両手の人差指を上下のまぶたのまつげのはえぎわにおきます。
- 上まぶたを人差指で固定し、下まぶたのふちでレンズをはじき出すようにして、はずします。
人差指をまぶたのふちにあてるとき、爪が眼にふれないようにしてください。
なお、レンズがはずれ落ちてもよいように、ハンカチなどを下に敷いておくと便利です。
レンズがずれたときの戻し方
レンズが上方にずれたとき
レンズが上方にずれたとき
- 鏡を下方に持ち、眼だけ鏡の方を見ます。
- 上まぶたを人差指で押さえ、レンズを固定します。
- 鏡をゆっくり上方(正面)に動かすと同時に、まぶたにあてた指先で、レンズを黒目のところまで動かします。
レンズが下方にずれたとき
レンズが下方にずれたとき
- 鏡を上方に持ち、眼だけ鏡の方を見ます。
- 下まぶたを人差指で押さえ、レンズを固定します。
- 鏡をゆっくり下方(正面)に動かすと同時に、まぶたにあてた指先で、レンズを黒目のところまで動かします。
レンズが鼻側にずれたとき
レンズが鼻側にずれたとき
- 鏡を耳側に持ち、眼だけ鏡の方を見ます。
- 目頭を人差指で押さえ、レンズを固定します。
- 鏡をゆっくり正面に動かすと同時に、目頭にあてた指先で、レンズを黒目のところまで動かします。
レンズが耳側にずれたとき
レンズが耳側にずれたとき
- 鏡を鼻側に持ち、眼だけ鏡の方を見ます。
- 目尻を人差指で押さえ、レンズを固定します。
- 鏡をゆっくり正面に動かすと同時に、目尻にあてた指先で、レンズを黒目のところまで動かします。
ハードコンタクトレンズの
ケア方法
夜、レンズ外した後のケア方法
(特にくもりやすい人や、汚れが取れにくい場合)
- 手指を丁寧に手洗いします。
特に指先についている汚れに気をつけて手洗いをしてください。 - 装用していたレンズをはずして、軽く水道水ですすいでください。
流水でレンズ表面の汚れを落とします。ラメなどが付いていると、こすり洗いの際にレンズにキズをつけてしまう原因になります。 - レンズを手のひらにのせて、ご使用のケア剤を数滴、レンズの横にたらし、手のひらに広げ、こすり洗いの準備をします。
- 広げたケア剤の上でレンズのこすり洗いをします。
レンズの表側の洗い方
手のひらにおわん型でのっているレンズの内側を、もう一方の手の人差し指の腹にフィットさせて、広げている手のひらにこすり付けるように洗います。
この時、こすっている人差し指は縦方向ではなく横方向で指先を動かして5回以上こすります。
レンズ表面の全面を洗うために、こすったらレンズを90°ずつまわして4方向をまんべんなく洗います。レンズの内側の洗い方
レンズ内側は手のひらを少し丸くして、レンズを包むようにして滑らないようにして、人差し指の腹でレンズ内側を洗います。
この時も④と同じように少しずつレンズをまわして、全周洗います。 - こすり洗いが終わったらレンズケースのホルダーにはめて、レンズが流れることがない水量の水道水で十分にすすいでください。
ホルダーにはめてすすぐと、細かいこすりキズがつきにくいです。 - すすぎ終えたレンズは、レンズケースの肩口まで保存液を入れて収納し、ご使用のケア剤のご使用方法に従い、必要な時間洗浄保存します。
タンパク分解酵素を含む洗浄保存液などは、必要な放置時間がありますので、必ず確認してください。
動画でもご確認いただけます
朝、装用する時のケア方法
- 手指を丁寧に手洗いします。
特に指先についている汚れに気をつけて手洗いをしてください。 - レンズをレンズケースのホルダーにはめたまま、レンズが流れることがない水量の水道水で十分にすすいでください。
ホルダーにはめてすすぐ方が、細かいこすりキズがつきにくいです。 - すすぎ終えたレンズを装着して、ご使用ください。
お化粧をする場合には、先にレンズを装用してください。
その他取扱い上の注意事項
ハードレンズは、非常に薄く小さいものですので、ご使用期間の長短に拘わらず、レンズに物理的な力が加わると破損に至ってしまう場合がありますので、以下の通り、取扱い上の注意事項も確認してください。
- レンズをレンズケースに収納する際には、ケースのホルダーを軽く開いて、レンズをセットしてください。
レンズのフチでホルダーを開いて押し込んだり、ホルダーの先の部分にレンズを挟んだ状態にしたり、ホルダーにきちんと収まっていないと、レンズの歪み、破損、紛失の原因となるのでご注意ください。 - ホルダーに収めたレンズを、ケースに収納する際には、ケースのフチには、軽くであっても当てないように十分注意してください。レンズの欠けや破損の原因になります。
- 洗浄の時にレンズを強く押し込んでしまったり、強く挟んで持った時などに、レンズが反転してしまうことがあります。反転したレンズは、戻しても変形しているので装用継続は出来なくなりますので、ご注意ください。
動画でもご確認いただけます
ソフトコンタクトレンズの
取扱い方法
ソフトコンタクトレンズの取り出し方
- ブリスターケースをもち、裏側より内側のレンズを確認したあと、軽く振って、アルミシールを丁寧に剥がして、シール蓋を最後まで開けてください。
アルミシールで手指を切らないようにご注意ください。また、開封時に保存液が飛び出すことがあるので注意してください。
- 開封後、ケース内のレンズに指の腹を押し付けて、吸い付けるようにして、まっすぐ引き上げて取り出します。
シール蓋の開封が不十分な状態で、レンズを指先で引き寄せたり、つまみ出すように取り出すと爪でレンズにキズをつけて、欠けや亀裂ができる事がありますので、注意してください。
動画でもご確認いただけます
レンズの表裏の確認方法
装用前には、左右のレンズ度数の確認と、表裏の確認をしてください。
入れ間違えると、異物感、 見えにくいなどの症状の原因になります。
指先にのせた時の形状確認
指先にレンズを載せて、レンズの周辺形状がおわん型になっているかを確認して、装用します。
周辺が外に反っている場合は、裏返し状態です。
指先でつまんでの確認方法
指先でレンズを軽くつまんだ時に、内側に丸まる場合は正しい方向です。反発するようであれば、反対方向です。
レンズの着け方
- レンズの凹面を上にして、利き手の人差し指の先端にのせます。 同じ側の手の中指で下まぶたを下げ、もう一方の手の人差し指で上まぶたを持ち上げ眼を大きく開けてください。まつ毛の生え際を押さえると眼を大きく開けることができます。
- 鏡を見ながらレンズをゆっくり眼に近づけ、角膜(黒眼)にそっとのせてください。
- レンズがはずれる場合がありますので、レンズが角膜全体にのるまで、両眼をしっかり開けておいてください。
眼をキズつける場合がありますので指先や爪が直接眼に触れないようにしてください。また、眼にレンズを強く押しつけないでください。
- レンズが正しく角膜の上にのったことを鏡で確認し、まぶたを押さえている指をそっと離し、ゆっくりとまばたきをしてください。
レンズと角膜の間に気泡が入る場合がありますが、ゆっくりとまばたきをすると気泡は抜けます。まぶたを押さえている指を急に離したり、強く眼を閉じるとレンズがはずれることがあります。
レンズのはずし方
- 鏡を見てレンズが角膜にのっていることを確認します。少しあごを引き上眼づかいで鏡を見てください。
- 利き手の中指で下まぶたを引き下げてください。
- 利き手の人差し指と親指でレンズの下方を軽くつまんではずしてください。
レンズが眼に貼りついていると感じた場合は、レンズを無理にはずさずに、何回か強いまばたきをするか、人工涙液を点眼して、はりつき感が無くなってから、はずしてください。
無理にはずそうとすると目をきずつけたり、レンズが破損することがあります。
ソフトコンタクトレンズの
ケア方法
レンズのケア(消毒)について
1日使い捨てタイプ以外の、従来型ソフトレンズや、2週間などの頻回交換ソフトレンズの場合は、装用を終えた後に、レンズについた汚れの除去と消毒を毎日おこないます。
過酸化水素タイプのケア(消毒)方法
過酸化水素の消毒力でレンズをリフレッシュするので、高い消毒効果が得られます。
- 手指を丁寧に手洗いします。
特に指先についている汚れに気をつけて手洗いをしてください。 - 装用していたレンズをはずし、ソフトレンズ用すすぎ液などを使用して、軽くこすり洗いして、レンズ表面の汚れを洗い落としてください。
- こすり洗い後のレンズを、ご使用のケア剤の使用方法に従い、消毒・中和・保存をおこなってください。
- 朝、手洗い後に、レンズをレンズケースから取り出し、装用してください。
すすぎ液ですすぐことでより快適となります。
この際に誤って、消毒液では絶対にすすがないでください。
MPS(マルチパーパスソリューション)のケア(消毒)方法
レンズの洗浄・すすぎ・保存・消毒を1液で行うことができます。ケアが簡単なことが特徴ですが、「こすり洗い」が必須であり、かつ「確実に」「丁寧に」こすり洗いをする必要があります。
- 手指を丁寧に手洗いします。
特に指先についている汚れに気をつけて手洗いをしてください。 - 装用していたレンズをはずし、MPSを使用して軽くすすぎ、はずしたレンズを手のひらに乗せ、MPSを数滴たらし指の腹でゆっくりこすり洗い(片面20回以上)をします。
- こすり洗い後のレンズを、MPS液を満たしたレンズケースにレンズを浸し、キャップをしっかり締めます。(消毒時間はご使用のMPSの使用方法に従ってください)
- 朝、手洗い後に、レンズをレンズケースから取り出し、装用してください。
すすぎ液ですすぐことでより快適となります。くわしい取り扱いについては、使用しているケア用品の使用方法に従ってください。